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大和郡山市旧庁舎解体工事 [Seismic Technology]

バイク、自動車とは関係のない話題です。


本職の話題です。


建物が地震によって被害を受けないように構造設計するのですが、


逆に、安全に建物を解体できる方法を選択するのに構造検討します。


本建物では解体用の構造検討をしました。


私の故郷の大和郡山市市役所庁舎は、京都タワービルを設計された


山田守先生の設計でした。


この度、免震構造の新庁舎が出来あがったので、旧庁舎は解体されます。


子供の頃から関わってきたというか、お世話になった建物の解体に


関われたことは、良かったのか悪かったのか???


現場は見ることはないと思っていましたが、たまたま用事で近くに寄ったので


外から解体を見守っていました。


感慨深いです。[ふらふら][ふらふら][ふらふら]


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橋の飾りのお城のモニュメントです。ユンボがガンガンやっています。


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後ろは完成した新庁舎です。手前は駐車スペースになります。


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残すところ1/3くらいです。数日で無くなるでしょう。[考えてる顔][考えてる顔][考えてる顔]



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被災した工事中のマンションは大丈夫ですか? [Seismic Technology]

東京で官庁に勤める知り合いからこんな質問メールが届きました。

『現在、住居を探しており、マンションを候補としています。気に入った物件はあるのですが、建設中

に今回の地震に遭いました。14F建ての8階部分まで建設して、ストップしています。震度5強の揺れ

を建設中のマンション(耐震強度1の設計)が受けることの影響はいかがなものでしょうか。

施工は○○○が実施しているもので、営業曰くはすぐ確認を行い、亀裂などがなかったので、

地震の影響は全くないとのことです。立地が気に入っているので、どうしようか、

迷っているところです。』というものでした。

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↑兵庫県南部地震震災調査より(記事とは関係ありません)

よかったら続きをお読みください


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東北地方太平洋沖地震に思う。何が出来るか? [Seismic Technology]

今回の大地震で、被災された方々にはお見舞い申し上げます。

また、不幸にしてお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたします。

ニュースを見ていると、16年前の阪神淡路大震災で被災した時の事、

震災調査の事、建物の被災度診断の事、そして、復興への過程などが再び蘇りました。

被災された方々は情報も乏しく、不安でいっぱいだと思います。

とにかく、余震が来たら・・・と、地震の情報の無い中で、悪い方に考えがちです。

まだ被害の全貌は明らかではありませんが、出来るだけ多くの人が助かってほしいです。

東北新幹線新花巻―盛岡間012032011I00001-PB1-7[1].jpg

↑新幹線の高架橋の被害状況

建築物の耐震構造を仕事のネタにしている立場として、今回の津波の被害には言葉もありません。

実は、建物を設計する時に、地震の揺れに対して人命が守られるかを考えますが、津波に対しては

全く考えていないのです。

建築の法律の中にも、津波に対する事柄は全くなかったように記憶しています。

つまり、何かによって津波から守られる場所に立つ建物しか人命の安全性を保証できない

ということになります。

その何かとは?

十分な防波堤があるという条件や、高台に立つという立地条件などがそれにあたります。

こんなことは土木分野のことであると言っているようでは、

今後も今回のような大惨事が繰り返されます。

この30年以内に、東海地震、南海地震、東南海地震が起こる確率も高く、

西の方で同じような被害が起こることは目に見えています。

ぜひ、建築の設計においても、津波対応できる建物も考えたいと思います。

高層建物で制震構造、下層階は津波をスルーできるような壁の無いしなやかな構造と、

おぼろげながら津波対応集合住宅のイメージはできています。

おそらく、津波対策が進みすぎると、東北地方のブロガーの方々の記事にあったような、

海辺の町の味のある街並みなどは無くなると思います。

コンクリートばかりで味気ない風景になるかもしれません。

今はこんなことぐらいしか考えられません。

ただ、明るい安全な将来に対して、少しでも社会に貢献できればいいと思います。


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2011.1.17に想う [Seismic Technology]

日本の近代的な大都市が初めて激しい揺れを受けた震災の日がまたやってきました。

震災後の調査で訪れたメリケンパークの波止場の写真と、去年の1月20日に訪れた

時の付近の写真を比べると、復興はすでに終わった感があります。

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↑液状化による沈下(1995年)

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↑沈んだ埠頭(1995年)

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↑ずれてしまった道路(1995年)

しかし、地震はいつどこでどんな規模で、発生するかはほとんど予測できません。

建築に携わるものとして常々気になることは、四輪や二輪などは実物をクラッシュさせて

クラッシュ性能を測ったり、サーキットで走らせてそのパフーマンスを実証できるのですが、

建築や土木構造物のパフォーマンスの実証は、地震の時でしかできないということです。

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↑すっかり痕跡がありません(2010年)

つまり、現行の設計法のほとんどは、模型実験に基づくものであり、実物に地震の揺れを与えて

求めたものではないということです。

地震被害が起こるたびに、法の改訂が行われて過去のものより耐震性能が向上しているのは

事実ですが、しかし、その法は、どんな地震でも対応できるものとは言い切れません。

技術の進歩を望むのですが、相手が自然であり、スケールが大きいのでまだまだ、

分からないことが沢山あります。

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↑海鳥が飛び交っている(2010年)

多くの方々の犠牲を伴う地震が起こって、初めて進歩する技術であることについては、

建築構造技術者としては、とても歯がゆい気持ちがあります。

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↑鳥に餌を与えています(2010年)

この日を迎えて、震災で直接またはその後の混乱の中で犠牲に

なられた方々のご冥福を祈ります。

皆様も、いざという時のために少しでも備えていただければと思います。


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地 震 の 音 色(地震にもいろいろあります) [Seismic Technology]

  マグニチュード(M)とは地震の規模を表す数字で震源から放射された地震波の総エネルギーの大きさを表しています。また、震度とは気象庁震度階級のことで、地震の揺れの強さの統一的な基準です。現行の震度階級は平成8年(1996年)に改定が加えられ、0階級から7階級まで(5,6階級はそれぞれ強弱の2階級を設定)の10階級に設定しています。一般的には地震のニュースでマグニチュードと震度を知ることによって地震の大きさ、揺れの大きさを推測することができそれで事足りるのですが、建物の被害まで推測するとなればそれだけの情報では不足しているようです。

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構造技術者の憂鬱 [Seismic Technology]

 

一般的に「地震とは?」の問に対してどう答えるか。地震の特性を

述べるものなのか、地震に対する思いを述べるものなのか判断し

難い。地震の特性云々は世に出回っている専門書や解説書の内容

を知っていれば答えることは容易であり、ほとんどは同じような

答えである。

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