2011.1.17に想う [Seismic Technology]
日本の近代的な大都市が初めて激しい揺れを受けた震災の日がまたやってきました。
震災後の調査で訪れたメリケンパークの波止場の写真と、去年の1月20日に訪れた
時の付近の写真を比べると、復興はすでに終わった感があります。
↑液状化による沈下(1995年)
↑沈んだ埠頭(1995年)
↑ずれてしまった道路(1995年)
しかし、地震はいつどこでどんな規模で、発生するかはほとんど予測できません。
建築に携わるものとして常々気になることは、四輪や二輪などは実物をクラッシュさせて
クラッシュ性能を測ったり、サーキットで走らせてそのパフーマンスを実証できるのですが、
建築や土木構造物のパフォーマンスの実証は、地震の時でしかできないということです。
↑すっかり痕跡がありません(2010年)
つまり、現行の設計法のほとんどは、模型実験に基づくものであり、実物に地震の揺れを与えて
求めたものではないということです。
地震被害が起こるたびに、法の改訂が行われて過去のものより耐震性能が向上しているのは
事実ですが、しかし、その法は、どんな地震でも対応できるものとは言い切れません。
技術の進歩を望むのですが、相手が自然であり、スケールが大きいのでまだまだ、
分からないことが沢山あります。
↑海鳥が飛び交っている(2010年)
多くの方々の犠牲を伴う地震が起こって、初めて進歩する技術であることについては、
建築構造技術者としては、とても歯がゆい気持ちがあります。
↑鳥に餌を与えています(2010年)
この日を迎えて、震災で直接またはその後の混乱の中で犠牲に
なられた方々のご冥福を祈ります。
皆様も、いざという時のために少しでも備えていただければと思います。
確かに耐震性能だけは計り知れない部分が多いですね。
自分も30年以上前の宮城県沖地震では、
ライフラインが壊滅してその怖さは子供(7歳)ながら記憶に残ります。
当時、自宅建物は損傷を免れましたが、庭には地割れが発生しました。
今は2Lの飲料水を12本(2~3日分)と灯りにになるランタンや、
ラジオやそれらを動かす乾電池だけしか備えてません。
食糧備蓄は皆無です。
電化依存も怖いので、暖房対策でダルマストーブを1台残してます。
これでも全く十分ではありませんが、徐々に対策を強化したいと思います。
こういった写真で歴史を振り返り、未来への教訓にするのが実に大事ですね。
阪神淡路大震災で亡くなられた方々には、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
by KENTA (2011-01-17 11:00)
あれから16年
当日は東京も揺れたのを覚えています。
ニュースも大変でした。
無事に復興しましたが、犠牲になられたご家族の心の傷は消えませんね。
by たくや (2011-01-17 21:07)
>四輪や二輪などは実物をクラッシュさせて・・・・パフーマンスを実証
>現行の設計法のほとんどは、模型実験に基づくもの
ボクもこれをよく考えることがあります。
建築工事は工場の中では出来ない、だから出来栄えがモノによって違う。
コレがいいのか悪いのか・・・?
でも、世の中の趨勢は規格の統一、品質の均一化・・・・。
建築工事じゃ無理だった言うの。
ちょっとボヤイテしまいました。
by 半世紀少年 (2011-01-17 21:59)
16年になるんですね・・・
まだ寝てましたが岐阜にまで地鳴りがしたのを覚えてます。
by kei (2011-01-17 22:06)
こんにちは。
又、この日が来ましたね。
色々な方の無念な想いは、如何ばかりかと。
少しでも準備はしておきたいですね。
by HIRO (2011-01-17 23:00)
あの日から、あっという間に16年です。
出来る事なら、あの一回だけで終わせたい
ところですが、相手が地球ではそうもいき
ませんね。
せめて備えとかないと。
by うえいぱうわ (2011-01-17 23:36)
技術は日進月歩で進むといいますが、巨大なインパクトが
発生しない限り五十歩百歩と感じます。
過去の教訓から学ぶ事が何よりも肝心ですが、少しずつ
ハードルを上げて進んでいくことを自分は強く望みます。。
謹んで。亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。
by ANIKI (2011-01-18 00:02)
◎皆様
数々のコメントありがとうございます。
地震発生時は、京都の大学に泊り込んでいましたので、震度7の揺れは体験していません。神戸の家まで帰るのに、自動車、自転車と乗り継ぎ、結局大阪から神戸に乗り込んだのは原付でした。それでも、着いたのが午前11時頃でした。その後は、CBR400RRを使って物資調達から、震災調査、通勤というバイクならではの、機動性に助けられました。
この体験で、多くの教訓も学んだわけですが少し紹介を。
・四輪をお持ちの方は常にガソリンを満タンにすることを心がけること。
・四輪のガソリンタンクからガソリンを抜く方法を確保しておくこと。(あくまでも自分の車で)
震災直後はバイクがあってもガソリンが無かったということが起こりがちです。四輪もお持ちの方はぜひ考えてみてください。四輪で動けなくても、家族のために物資調達や、情報収集に走れます。燃費も良いですし。
では、備えあれば憂い無しで、震災時のバイク活用も考えてみてくださいね。
by falconB3 (2011-01-18 08:57)
◎yosiさん
いつもniceありがとうございます。
by falconB3 (2011-01-20 09:55)
◎awakuranさん
いつもniceありがとうございます。
◎双樹真紅さん
niceありがとうございます。
by falconB3 (2011-02-07 08:50)